駅路山 長善寺由来
当山は大同三年(八〇八年)弘法大師の開基で
7堂伽藍を結成していたが天正十二年四月二日(一五八六年)
出火で全焼し天正十三年十月十五日に良玄僧正によって再建立。
中本寺として、蜂須賀阿波守の祈願所として録十石を賜り
慶長三年(一五九八年)駅路寺なる。
現在の本堂は嘉永二年九月二十五日(一八九四年)火災に遭い、
萬延元年(一八六〇年)宥譲上人の再建立である。
駅路寺とは阿波藩に八ヶ寺あり十里に一ヶ寺交通の要所にあり、
旅人、遍路、出家、侍、百姓何人も行暮(いきくれ)に
一宿を望む人に、ご馳走して宿泊させること。
自国、他国、山賊盗賊、諸悪企者、不審者は宿泊者は宿泊を断ること。
その時に狼藉(ろうぜき)を偽者(いつわりもの)は
庄屋政所(しょうやまんどころ)に告知する。地下人並びに
他所他郷(村)者等寺に相集り国の褒貶(ほうへん)代官給人訴訟
を企てたり、諸々の悪事、不宿、隣家集り催者を許容してはいけない。
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*7堂伽藍*
塔・金堂・講堂・鐘楼・経蔵・僧房・食堂のこと
当山諸仏
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平安時代 |
不動明王 |
藤原時代 |
聖観音菩薩 |
奈良時代 |
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平安時代 |
准低観音菩薩 |
藤原時代 |
弘法大師 |
室町時代 |
文殊菩薩図像 (国指定) |
藤原時代 |
金剛薩(サッタ) (国指定 |
藤原時代 |
八租大師図像 |
室町時代 |
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弘法大師
弘法大師は宝亀五年(七七四年)六月十五日
香川県善通寺にご誕生になりました。
弘法大師が示された教えのあらましは次のとおりです。
われわれは、生命の根源である大日如来に帰一するために、
心と言葉と行いを清め、正しくすることによって、
本来わが身にも仏と同じ徳が具わっているとさとり、
これを日々の生活に生かしてゆかなければならない。
そして、大日如来を中心として、宇宙の秩序を現す、
胎蔵、金剛の両部曼茶羅の世界と、
この世を一致させるようにと心がける。
そして、実現する理想社会を密厳国という。
また弘法大師は、みずから入定の後も、
永遠に衆生を済度しようとのご誓願をお立てになりました。
大師を信じ、大師を念ずるときはいかなる所にもその姿を現されて、
わたし共に救いを垂れてくださいます。
この弘法大師におすがりになるとともに、相いくつしみ、
相調和する開山法皇の仁和のご精神を受けつぎ、
由緒深い歴史と風格に富む伽藍をもつ
仁和寺とした寺々の集まりが真言宗御室派です。
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